株取引に興味を持っている人は多いでしょうが、実際にチャレンジするとなると高い専門知識や経験が必要なこともあり、投資の中でも手を出しづらい部類に入ります。
しかし、株取引は自分の才覚さえあれば高いリターンを得られる可能性もあり、取引もシンプルなので初心者でも挑戦しやすい投資でもあります。

株取引に興味を持っている場合は、少しでもリスクを減らしてリターンを得る可能性を高めるために、基本的な仕組みや注意点などの始め方を理解しておくことが大切です。
何も知らないままとりあえず初めても、あっという間に資金を失ってしまいます。初心者が知っておいた方が良いポイントを挙げるので、実際に株取引を始める前にしっかり始め方を覚えておくようにしましょう。

正しい株の始め方はまず株取引のしくみを理解する

膨大な資金 株取引の始め方として、まず知っておきたいのが株式や取引の仕組みについてです。詳しく挙げると切りがないので、初心者にとって必須となる簡単な仕組みを挙げていきましょう。

そもそも株は正式には株式と言い、株式会社が一般の投資家達から資金を集めるために発行するものです。会社が事業活動を行ったり新たな事業を始める際などは、膨大な資金が必要となります。
本来であれば会社が内部留保している資金などからやり繰りするのですが、それをも上回る資金が必要になるケースも多いです。
このため、自分たちの事業に協力してくれる株主を募り、それぞれから出資を集める株式という制度が一般的になっています。

会社が必要とする資金を満たすまで株式を発行しても良いかと言うと、決して上限なく発行できるわけではありません。
基本的には最初に一定の資本金を決め、それに応じて発行株式数や株価を決めていく形になります。資本金の多い大企業ほど発行数も多く、株価も高くなる傾向が強いです。

株価が高くなるということはそれだけ会社の業績が高くなったり、投資家や企業が投資に回せる資金が潤沢にあるということになり、景気が上向いていると判断できます。
このため株価は最も分かりやすい経済指標とされており、毎日ニュースでも株価の変動が報道されています。経済指標とは景気の良し悪しを判断する数値のようなもので、株価が高ければ景気が良いということです。

株価がこのように毎日変動するのは、市場の需要と供給バランスによって価値が変わるためです。
仮にとある会社が驚くような新商品を開発して爆発的な人気を博した場合、投資家たちも将来性が高い会社だと判断してその会社の株を買おうとします。
しかし市場に出回っているその会社の株は一定数しかないため、供給に対して需要が大きく上回るため簡単には購入できません。

株価はプレミアがつくようにどんどん高くなっていき、同じ会社でも昨日までの株価より大きく値を上げることになります。
その理由は、昨日までその会社の株を持っていた人が、需要の高まりをチャンスと判断して、より高い株価で売却しようとするためです。会社の需要が将来的にもっと高まると判断すれば、他の投資家は高い株価でも購入します。

株取引で利益を出すためには、会社ごとの需要と供給のバランスを見ながら、将来的な株価の変動を予測することが重要になります。いくら安く株を購入しても、全く株価が上がらなければ意味がありません。

会社の株価が上がる要素はいくつもありますが、分かりやすい指標となるのは業績です。
業績が上昇傾向にある会社は今後も需要が高まって株価も上がっていくと予想できますし、下降傾向の会社はリスクが高いです。今現在業績が良くても、今後下がっていく可能性もあるので情報を集めて慎重に見極める必要があります。

このように、株取引はより安い価格で購入し、値上がりしたら売却することで利益を得られるという仕組みになります。仕組み自体は非常にシンプルで分かりやすく、リサイクルショップに不要になったものを売る作業に似ていると言えるでしょう。安く買って高く売る、その基本を覚えておいてください。

株の売買には2種類ある

また、株を売買する際には金融商品取引所を利用する方法と、会社から直接購入する方法に分けられます。金融商品取引所は法律で認められた特別法人のことで、東京や大阪など主要都市圏に全部で6か所設置されています。

金融商品取引所で株式を売買するためには、まず投資家は証券会社に利用登録しなければなりません。証券会社は投資家と金融商品取引所の仲介を行う組織で、手数料などがかかりますが複雑なやり取りを代行してくれるので非常に便利です。初心者の始め方としては最適なので、特に事情が無ければ証券会社を利用すると良いでしょう。

投資家が会社から直接株を購入したい場合は、そもそも会社が直接購入制度を採用していることが条件になります。証券会社を介する必要が無いので、投資家としては手数料が不要となるためコストを節約することができます。その分会社との取引や作業を全て自分でしなければならないので、初心者にはハードルが高いでしょう。

株を始めるなら基本用語を覚える

株用語の勉強 株取引の仕組みを理解したら、次に必要となるのが基本用語を覚えることです。取引においては専門的な用語が数多く飛び交っているので、正しく取引を行うためにも用語は非常に重要となります。

銘柄

まず覚えておきたいのは、銘柄という用語です。これは基礎中の基礎で、株という大きなジャンルではなくそれぞれの商品を示す言葉になります。
基本的には会社名がそのまま銘柄となり、株取引を行っている会社の数だけ銘柄が存在することになります。ちなみに、株取引が行えるのは上場している会社だけです。
上場していない有限会社や相互会社などは、どんなに欲しくても株そのものが無いため銘柄も存在しません。大企業や上場したばかりの銘柄は、非常に人気が高いため株価も高くなります。

約定とは

次に重要となるのが、約定という言葉です。これは希望した取引が無事に成立したことを意味しており、支払いを済ませて株が自分のものになったことを保証する用語でもあります。
約定のタイミングは取引ごとにそれぞれで、タイミングこそが利益を生み出す最重要ポイントです。
銘柄の株価は1日の間だけでも様々に上下しているため、自分が購入した株価以上になったタイミングで売却を約定させなければ利益にはなりません。

損失を最小限に抑えるために必要なのが、損切りというものです。損切りも重要な用語の一つで、損失が大きくなってしまう前に、ある程度の損失で利益を諦めて約定させることを言います。
損切りすると資金が減るだけで何の利益も残さないため、初心者は特に勇気が出ないものです。しかし、いつか株価が上がるかもという淡い期待は投資の世界では厳禁です。
今後も値が下がり続ければ多大な損失になってしまい、株取引を続けられなくなるでしょう。そうなる前に損切りして、最小限の損失で次の取引へと切り替えることが大切です。

指値注文とは

さらに、指値注文も知っておくと役立つ用語です。
指値注文とは、簡単に言えば自分が売買したい株価になったら取引を約定させる自動予約注文システムのことで、ずっと会社の株価変動を見守っておかなくても良いというメリットがあります。
例えば100円の株を持っている場合に150円で指値注文しておけば、自分が気付かなくても150円に到達した瞬間に約定して利益確定してくれます。欲しい株が現在200円で、底を狙って150円になったら購入したい場合は同じように150円を指値注文しましょう。指値注文は、このように指定した金額以上になれば売却、もしくは指定した金額以下になれば購入するというケースで使用します。

指値注文には別途費用などもかからないので、お気に入りの株はダメ元で指値注文をかけておくと良いでしょう。もちろん約定すれば手数料は必要になるので、むやみやたらにかけておけば良いというわけではありません。

指値とは逆に、逆指値注文という用語も存在します。これは、現在保有している株に条件を設定することで自動的に約定させるシステムです。指定した金額以上になれば購入、もしくは指定した金額以下になれば売却してくれます。100円の株を90円で損切りしたいなら90円で逆指値、狙っている100円の株が上昇傾向で150円以上になったら購入したい場合は、150円で逆指値を入れておきましょう。

指値と逆指値は内容が複雑で混同しやすいため難しいですが、基本的には利益確定するなら指値、損切りするなら逆指値と覚えておいてください。さらに、株価が上昇傾向の株を指定金額で購入したいなら逆指値で買い注文、下降傾向の株を購入したい場合は指値で買い注文といった具合です。いずれのケースも自分の予想通りに変動しない可能性も高いですが、使いこなせば効率良く取引を行うことができます。

これらの用語は初心者向けの基本的なものばかりなので、実際に取引を進めていくと経済指標などもっと多くの複雑な用語を覚える必要があります。きちんと理解しておくことがスムーズな取引には欠かせないので、適当に済ませることなく理解しておきましょう。

株初心者は低額での始め方が重要

トレード初心者 株取引などは大儲けできるというイメージがありますが、それは長年取引を行って経験を積んだごく一部の投資家に過ぎません。
一度でも株を取引したことのある全ての投資家の9割以上が損失の方が多くなっているのが現状で、株初心者がいきなり大儲けできるものではないと肝に銘じておきましょう。
このように損失が大きくなってしまうのは、やはり株初心者ほど大きなリターンを求めて無謀な取引を行ってしまうためです。株取引を始めたばかりの頃は、とにかく何かの株を持って取引をしたいという欲求が強くなります。

株取引で利益を出すために最も重要なのは、買い時と売り時を慎重に見極めることです。
ところが初心者は経験も浅かったり取引を我慢することが難しいため、本来であればチャンスではないタイミングでも取引に手を出しがちです。
チャートなどを分析すれば株価が下降状態にあるのは明らかなのに何故か購入してしまったり、深く情報収集もせずに知っている会社だからと安易に購入してしまうこともあります。

このような取引を繰り返していれば、当然ながら損失ばかり増えて利益はほとんど得られません。
損切りをきちんとできる人ならまだ良いのですが、ほとんどの初心者は株価が持ち直すことを期待してそのまま放置するため、更に損失を大きくしてしまいます。
そこで株取引が嫌になって手を引く人が多いため、株取引はほとんどの人が儲からないというイメージが強いです。

逆に言えば、こういったポイントに注意してさえいれば、初心者でも利益を出せる可能性があると言えます。まず注意したいのが、株取引を始めたらむやみに購入と売却を繰り返さないといことです。
1日のうちで変動する金額はごくわずかということが多いので、その中で頻繁に売買してしまえば手数料ばかりがかかってしまいます。利益も小さくなるので、頻繁な取引スタイルは資金に余裕のない初心者には向いていません。

株初心者の場合、やたらと株を保有しないことが一番です。厳選した少数の株をじっくりと分析し、より利益の大きくなる売買のタイミングを待つことが重要となります。
数日から数週間、場合によっては何ヶ月もかけて少しずつ株価が上向く会社も多いので、時間をかけて判断する癖をつけるようにしましょう。
経済指標は株価の変動を判断するのに大きな材料となるので、会社の情報だけでなく社会全体の経済状態やニュースなどにも気を配ることが大切です。

そのためにも、資金はごく低額から始めることをお勧めします。必要以上に多くの資金を用意してしまっていると、ついつい資金が許す限り株を購入したくなってしまいます。
手元の資金が少なければこういった衝動的な取引を予防できますし、万が一損失を出した場合でもダメージが軽くて済むでしょう。

低額では利益もろくに得られないと不満を感じがちですが、どんなに大儲けしている投資家でも初心者のうちから利益を確保できたわけではありません。
何度も損失を出して失敗しながら、諦めずに試行錯誤を繰り返して今に至っています。
初心者はいかに損失を減らして長く取引を続け、経験を積んでいくかが最も重要になるので、利益を狙いたい気持ちをグッと抑えることが大切です。
とにかく経験を積む、それを最優先に考えて、最初の1年間程度は利益は二の次に考えるようにしましょう。

最近では、従来の株取引の10分の1程度の資金で始められる制度などもありますし、税金対策に活用できる商品もあります。
より多くの人が気軽に株取引に挑戦できる環境が整っているので、これまで興味のなかった人も検討してみると良いでしょう。もちろん、気軽だからと言って何の知識も持たないままではいけません。

少しでも損失を防ぐために、基本的な仕組みや用語、注意点など始め方のノウハウを身に着けてから挑戦することが大切です。まずは経済指標をチェックするなど、実践しやすいことから初めてみてください。